一般住宅基礎|コンクリート・鉄筋の検査・試験・調査|株式会社愛建総合設計研究所

一般住宅基礎

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住宅の新築をお考えの方、新築から10年程度お住まいの方、
住宅のコンクリート部分に何か疑問をお持ちの方、コンクリートについてのお悩みはありませんか?
コンクリートは固まってしまえば終わりではなく、適切な維持管理が必要です。

施工、使用、維持管理の各段階で当社がお手伝いできることがあるかもしれません。
小さな疑問・質問でかまいませんので、気になることがございましたらお気軽にご連絡ください。

コンクリート施工時
(生コンクリート打込み時)

確かなコンクリートは、確かな生コンクリートと確かな施工によって得られます。
当社は、第三者試験機関として生コンクリートの性状確認試験、生コンクリートの打込み状況の確認を行っています。
コンクリートの品質確認にぜひご利用ください。

当社のできること

・ 納入された生コンクリートの配合確認
・ 生コンクリート性状確認試験
・ 強度試験用供試体作製
・ コンクリート打設状況確認

生コンクリート試験の手順

生コンクリート打込み時において、当社は第三者建材試験機関として、生コンクリートの性状確認試験のほか、施工の確認を行います。
適切な生コンクリートと適切な施工により適切なコンクリート構造物が造られます。

生コンクリート車によって現場に生コンクリートが納入されたらまず納入伝票の確認を行います。
発注された生コンクリートの指定事項(強度、スランプ(軟らかさ)、砂利の大きさ、セメントの種類など)が合っていることを確認します。
もし発注内容が異なる場合には、現場管理者に報告し、適切な対応を促します。

生コンクリート車から試料をサンプリングして、フレッシュ性状確認試験を行います。
スランプ(生コンクリートの軟らかさ)測定、生コン中の空気量測定、塩分量測定、温度測定を行い、所定の要求を満足していることを確認します。
もし測定値が要求を満足しない場合には、現場管理者に報告します。

フレッシュ性状が所定の要求の満足していれば、圧縮試験に使用する供試体を作製します。
一般的には7日後と28日後に圧縮することが多く、それぞれにつき3本の供試体を使用しますので、合計6本の供試体を作製します。
これ以外にも供試体が必要であれば、追加することももちろん可能です。

一連の試験がすべて終了しましたら、記録写真を撮影します。
撮影時に現場管理者様や設計者様がいらっしゃいましたら、写真に同席いただくことで、品質管理の適正な実施を記録することができます。

コンクリート施工から1年程度

一般にコンクリート施工後には、試験体を使用した圧縮強度の確認を行います。
また、コンクリートの硬化過程ではひび割れが生じやすいです。 

当社のできること

・ コンクリート圧縮強度試験
・ 初期ひび割れの確認、測定

圧縮強度の確認、初期ひび割れの確認

コンクリート施工から1年程度は、コンクリートの確実な硬化の確認と初期欠陥への対応が必要です。
硬化程度の確認は、一般に供試体の圧縮試験によって行いますが、コンクリート施工時に供試体を作製していない場合には、非破壊検査によっておおよその強度推定も可能です。ご不明な点はお気軽にご連絡ください。

コンクリート施工時に供試体を作製している場合は、一般に圧縮試験実施まで水中で供試体を養生します。写真は標準養生と呼ばれる20±2℃に管理された水温に供試体を漬ける方法です。
このほかにも、現場水中養生(現場に水槽を設置し、その中で供試体を養生する方法)や現場封緘養生(供試体の水分の出入りをなくすように、ビニールなどで供試体を包んで現場の日陰に置いておく方法)などがあります。

所定の日数(材齢)経過後において、供試体を使用してコンクリートの圧縮強度を確認します。
一般には生コンクリート打込みから28日後に発注した圧縮強度を満足していれば、使用したコンクリートの強度性能は所定の要求を満足していると判定されます。
必要に応じて、材齢28日以外の材齢について圧縮強度を実施することは、コンクリートの強度性能を把握するために効果的です。

一般住宅規模のコンクリートでは、コンクリート打込み後から1年以内にコンクリートの乾燥収縮によるひび割れが生じることがあります。
このひび割れはコンクリートが乾燥すると収縮するという特性によるもので、ひび割れ幅は大きくても0.5mm程度であり、構造的な影響は小さい場合がほとんどです。しかし、このまま放置すると、水蒸気などの鉄筋を錆びさせる物質の入り口となるので、長期的な視点からは劣化の原因となりかねません。
ひび割れの規模によっては、適切な補修が必要です。

新築から10年程度

新築から10年度を目安として、一度住宅のコンクリート部分の点検をしてみてはいかがでしょうか?
簡単で結構です。お客様ご自身の目でコンクリートをチェックしてみてください。これがコンクリート維持管理の第一歩です。

当社のできること

・ ひび割れ分布目視調査、ひび割れ幅・長さ測定

新築から10年をコンクリートのチェックポイントとする

新築から10年も経ちますと住環境にも相当に慣れてくると思います。
その一方でコンクリートは、10年程度経過しますと場合によっては劣化の兆候が見られることもあります。
このくらいを目処として、コンクリートの点検をしてみてはいかがでしょうか?

一般にコンクリート強度は時間の経過とともに増加します。コンクリートの施工時に作製した供試体で、圧縮強度の確認を行っていれば品質管理としては適正ですが、10年程度の経過を目処に、非破壊検査によって直接コンクリートの強度確認を行ってみてはいかがでしょうか?
写真では、シュミットハンマーという測定機を使用してコンクリートの表面強度を測定しています。
これまで気づかなかった劣化の兆候や、さらなる安心を得るために効果的といえます。

10年程度経過した時点でコンクリートにひび割れが生じているようであれば、ひび割れの分布や最大幅を確認・測定し、概ねその原因を推定することは極めて有意義です。
この先、もっともっと長期にわたってコンクリート性能を保つためにも、ひび割れの把握をおすすめします。

コンクリートはカルシウム分が多いのでアルカリ性です。よって、コンクリート中の鉄筋は錆びません。
しかし、大気中の二酸化炭素によってコンクリートのアルカリ性は次第に中性に近づきます。
これを「コンクリートの中性化」と呼びます。コンクリートの中性化が、鉄筋付近まで進行すると鉄筋が錆びやすくなります。このため、コンクリートの中性化進行程度の把握は、コンクリートの維持管理のために非常に重要です。
写真では、ドリルによってコンクリートを微破壊し、中性化の測定を行っています。
現在のコンクリートの劣化程度を把握してみてはいかがでしょうか?

不具合かな?と思ったら

時期に関わらず「こんなところにひび割れがあるぞ」とか「ここの色が変だぞ」など、コンクリートに関する疑問があればそのままにせず、その原因を調べることをお勧めします。
その際に、当社に相談することも選択肢の一つに加えてください。すべてを解決することは難しいですが、お手伝いできることがあるかもしれません。

当社のできること

・ 目視調査、打診調査
・ ひび割れ調査
・ リバウンドハンマーによる反発度測定
・ かぶり厚さ測定
・ コンクリートコア抜取り
・ コア圧縮強度試験、コア中性化深さ測定
・ 成分分析用試料サンプリング

経年劣化による不具合、施工による不具合などいろいろあります

一口にコンクリートのひび割れと言っても、施工不良によるものもあれば、経年劣化によるものもあります。
このようにコンクリートの不具合の原因は、多岐にわたることが多く、特定は容易ではありません。しかし、コンクリートを維持管理していくためには、不具合に適切に対処する必要があります。
もし、ご自宅のコンクリートになんらかの違和感を覚えたら、お気軽に当社までご連絡ください。 
お手伝いできることがあるかもしれません。

ひび割れはコンクリートの宿命ともいわれるほど最も頻出する不具合です。
一般住宅のコンクリートに生じるひび割れのほとんどはコンクリートの乾燥収縮という特性によるもので、構造的な欠陥となることはほとんどありません。
しかし、場合によってはひび割れ幅が極めて大きかったり、ひび割れから鉄筋の錆汁が確認されたりすると、長期的な耐久性が懸念されます。
写真では、シュミットハンマーという非破壊試験機を使用して、ひび割れ付近のコンクリート表面強度を測定しています。

コンクリート表面がボロボロになってはがれてきたりしたら、どうしたらよいでしょう?
程度が大きければ、コンクリートの断面欠損となり、鉄筋のかぶりも減少します。
このような場合は、適切に補修する必要がありますが、  劣化の原因によって補修方法は変わります。
適切な劣化原因の診断をして、適切な補修をすることが大切です。

局所的にコンクリートの表面が剥離する現象をポップアウトといいます。
ポップアウトは、コンクリートの美観を損ないますので、必要に応じて適切に補修されることをお勧めします。
ポップアウトの原因はいくつかありますので、補修に先立って原因の診断を行っておく方がよいと思います。