コンクリート構造物調査|コンクリート・鉄筋の検査・試験・調査|株式会社愛建総合設計研究所

コンクリート構造物調査

concrete structure investigation

型のない調査方法を考えるコンクリート構造物調査のプロ「技術部」

2016年に発足した技術部は、株式会社愛建総合設計研究所の技術的中心です。
建築材料試験室が生コンクリート試験、コンクリート圧縮試験、鋼材引張試験といった
JNLA登録試験所としての試験を主な業務内容とする一方で、
技術部はコンクリート構造物の調査・診断を始め、前例のない試験や現場トラブルの対応などに取り組んでいます。
技術部は、多くのお客様が困っていることを型にとらわれずに、何でも解決するというスタンスです。
まだまだ未熟な部門ですが、各業務に全力で臨んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。  

外壁調査
(鉄筋コンクリート造建築物)

鉄筋コンクリート建築物の外壁調査は、維持管理のために必要不可欠です。
外壁の種類には「コンクリート打ち放し」「モルタル仕上げ」「タイル仕上げ(吹付け含む)」の大きく3種類がありますが、どれも浮きや剥離のリスクがあります。打診調査および、ひび割れ調査によって劣化程度を把握し、適切な補修・補強を行うことで構造物の維持管理が実現します。

モルタル仕上げ外壁の打診調査

モルタル仕上げ外壁や打ち放しコンクリート外壁の調査は打診ハンマーを使用した打診により、モルタルの浮きやコンクリートの剥離を確認します。
モルタルの浮きはひび割れ、コンクリートの剥離は鉄筋の発錆を伴っていることが多いので、打診と同時にこれらの確認も行い、図面に記録していきます。

タイル仕上げ外壁の打診調査

タイル仕上げ外壁の調査は、先端がボール状になった打診ハンマーを使用してタイルの浮きを確認します。タイルの接着方法の違いや浮きの程度の違いによって打診音が変わりますので、経験に基づいて浮きの判定を行います。

ひび割れ分布確認および最大ひび割れ幅測定

外壁に生じたひび割れは発生位置、ひび割れの最大幅、ひび割れの長さの3つの項目によって特定されます。この3つを図面に記録し、ひび割れ分布図を作成すると、おのずからその発生原因が見えてくることが多いです。
表と裏の両面から調査可能な建物では、ひび割れが貫通しているかどうかを確認することも大切です。

劣化・不具合の確認

外壁調査では、ひび割れと浮き、または剥離の確認作業がほとんどですが、稀に写真にあるような不具合に出くわします。このような劣化または不具合はその状態と規模を詳細に記録して報告します。

コンクリート構造物維持管理に伴う劣化調査(主に土木構造物)

インフラを構成する土木構造物は、スクラップアンドビルドの時代から維持管理の時代に移行しました。
つまり、現存するインフラ構造物は
【 劣化調査実施 → 劣化程度の把握 → 補修・補強の実施 → 効果の評価 】
というサイクルを回すことで維持管理を実現し、長期的な供用を目指す必要があります。維持管理の第一歩となる劣化調査は非常に重要なプロセスであり、当社の技術を活かすべく日々自己研鑽に励んでおります。

コンクリートコア抜取り調査(削孔)

調査対象となる構造物からコンクリートコアを抜取り、圧縮強度、静弾性係数、中性化深さ、塩化物量、残存膨張量、ASR反応の有無などを調べます。
鉄筋探査、コア抜取り、コア抜取り穴補修の一連の作業を全て自社で行いますので、いつでもご依頼に応えることができます。

リバウンドハンマーによる反発度測定

簡易的に構造体の強度分布を把握したい場合には、リバウンドハンマーによる反発度測定を行い、コンクリートの表面強度を推定します。
このようにして得られた表面強度は、絶対値としての評価には賛否がありますが、相対値としての評価は概ね良好といえます。測定の原理と特性を把握した上で、効果的な利用を心がけています。

コンクリートコア抜取り調査(コア試験体確認)

削孔により抜き取ったコア試験体は速やかに密封し、試験実施まで保管します。
試験体中に異物の混入や空隙が存在する場合には、試験結果への影響を検証できるように、写真撮影やスケッチを行います。

鉄筋のかぶり厚さ実測

鉄筋探査によって鉄筋位置を概ね把握し、コアドリルとハンマードリルによって鉄筋を傷つけないように斫り出して、鉄筋のかぶり厚さを実測します。また、鉄筋を直接目視で確認できるので、腐食程度が一目瞭然です。

その他各種調査・試験

技術部はこれまで培った経験に基づいて、様々な業務に挑戦してまいります。
お客様のご要望には可能な限りお応えし、報告書・成績書でお客様の満足を得る。これが技術部のモットーです。

コンクリート構造物の火害調査

コンクリート構造物が火災被害を受けた場合には、構造物の補修・補強を行うためにも火害調査による診断が必要です。コンクリートや鉄筋の物性を評価するとともに、外観調査から受熱温度と受熱時間を推定します。

ベースプレートの充填率測定

最近では免震構造の建築物が増えてきました。ゴムやバネなどの免震機構を載せるベースプレートと基礎コンクリートの接合面には、高度な密着性が要求されるので、一定の大きさの空隙量に上限が設定されています。
この空隙量は着色した空隙をデジタルカメラで撮影して画像解析ソフトにより面積を算出することにより求めます。

非破壊による鉄筋のかぶり厚さ測定

最近では土木・建築にかかわらず、鉄筋コンクリート構造物には、新築時において鉄筋のかぶり厚さ測定が求められるケースが多くなりました。
測定方法には、大きく電磁波レーダ法と電磁誘導法の2つがありますが、それぞれ一長一短あります。測定原理や各種標準・使用を正しく理解し適切な測定を心がけています。

地盤改良土の一軸圧縮試験

現場で地盤改良土をサンプリングして規格に従って供試体を作製し、所定の材齢において一軸圧縮試験を行います。ご要望であれば、現場での固化材添加量を決定するための配合試験も行っております。